
トラック・バス・タクシー運送業の労務管理、就業規則は熊本の社労士
社会保険労務士村上直己事務所
〒861-8039 熊本県熊本市東区長嶺南3-3-33
受付時間
【原則】
1日(始業時刻から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間は13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、1日についての拘束時間の限度(以下「最大拘束時間」という。)は15時間とする。
【例外】
ただし、自動車運転者の1週間における運行がすべて長距離貨物運送であり、かつ、一の運行における休息期間が住所地以外の場所におけるものである場合、当該1週間について2回に限り、最大拘束時間を16時間とすることができる。
原則、例外いずれの場合においても、1日の拘束時間が14時間を超える回数をできるだけ少なくするよう努めるものとする。(「1週間について2回以内」を目安とする。)
原則13時間、最大15時間
休息期間の下限が9時間となった裏返しとして、最大拘束時間は15時間となっています。以前は最大16時間だったところ、1時間短縮されました。
宿泊を伴う長距離貨物運送の場合の例外で、休息期間の裏返しとして、最大16時間まで可能となります。ただし、休息期間の場合と同じく、回数に制限があり、1週間で2回まで、となっています。
この「宿泊を伴う長距離貨物運送」の考え方は、休息期間でも同じです。
「14時間を超える回数をできるだけ少なくするよう努める」と回数について努力義務が課されています。この「できるだけ少なく」は、「1週間について2回以内」が目安とされています。
宿泊を伴う長距離運送の場合の例外です。この場合は、以前と同等の休息期間、つまり、継続8時間以上で良いことになります。ただし「宿泊を伴う長距離貨物運送」とは、
1週間における運行が全て長距離貨物運送で、一の運行における休息期間が住所地以外の場所におけるものである場合
となります。
≪用語の定義≫
起算日は、就業規則、労使協定、勤務割等で任意に定めて構わない。
一の運行の走行距離が450㎞以上の貨物運送を指す。
運転者所属の事業場(営業所)を出発してから当該事業場(営業所)へ帰着するまでをいう。
例えば、同一会社で複数の営業所がある場合、運転者所属でない別の営業所へ到着しても一の運行には該当しないことになります。
必ずしも「現住所」でなくとも良く、「生活の本拠地」との解釈。
このような扱いです。
≪不該当の場合≫
運行計画ではなく実績で、該当・不該当の判断となります。つまり、その週の運行実績がそろわない段階では、「宿泊を伴う長距離貨物運送」に該当するかどうかを確定的に判断することはできません。
この点については注意をお願いしたいところです。
≪注意点≫
また、この【例外】に該当したとしても、
このように、一定の制約のもとでの運用とされています。大変複雑で使い勝手が良いとは決して言えないとの印象を持っています。
なお、休息期間についても「宿泊を伴う長距離運送の場合の例外」はありますが、用語、該当・不該当、注意点等は同じです。
Q&A集に具体例等の記載があります。Q&A集の該当ページの抜粋を下にリンクを貼っています。ご参考いただければと思います。
労働基準法では、一般的に「1日」を暦日、つまり午前0時から午後12時までの24時間として考えます。これに対し、自動車運転者の改善基準告示では、「1日」は勤務ごとの始業時刻から起算した24時間で判断することになります。
そのため、各日の始業時刻によっては、前日の拘束時間と当日の拘束時間が重なる、いわゆる「ダブルカウント(重複時間)」が発生する場合があります。
この点については、厚生労働省の解説パンフレット6ページにも例示されています。
この例示では、月曜日の始業時刻が午前8時、火曜日の始業時刻が午前6時となっとおり、月曜日の「1日」は、月曜日午前8時から火曜日午前8時までの24時間として判断されます。
とすれば、この場合、火曜日の午前6時から午前8時までの2時間は、月曜日の拘束時間にも含まれることになります。
一方で、火曜日についても、火曜日午前6時から起算した24時間で1日の拘束時間を判断します。
つまり、火曜日の午前6時から午前8時までの2時間は、月曜日の拘束時間としても、火曜日の拘束時間としてもカウントされることになります。これが、1日の拘束時間におけるダブルカウントの考え方です。
例示では、月曜日の拘束時間は13時間となっていますが、これに火曜日の2時間が加わり、月曜日の拘束時間は、15時間と判断されます。
そのため、1か月の拘束時間が上限時間内に収まっている場合であっても、1日ごとに確認すると、特定の日だけ15時間を超える拘束時間として計算されることがあります。
運行計画や勤務割を作成する際には、単に1か月の合計拘束時間だけを見るのではなく、各勤務日の始業時刻と、そこから起算した24時間の拘束時間も確認しておく必要があります。
なお、このダブルカウントの考え方は、1日の拘束時間を判断する場合の取扱いです。1か月の拘束時間、1年の拘束時間については、各勤務の始業時刻から終業時刻までの拘束時間をそのまま合計して確認することになります。
したがって、勤務割を作成する際には、「月の合計拘束時間が上限内に収まっているか」だけでなく、「各勤務日の始業時刻から24時間で見た場合に、1日の拘束時間の上限を超えていないか」もあわせて確認することが重要です。
特に、始業時刻が前日より早まる勤務割では、ダブルカウントにより、想定以上に1日の拘束時間が長く計算される場合があります。勤務表上は問題がないように見えても、改善基準告示上は基準超過となる可能性がありますので、ご注意ください。
【原則】
休息期間は、勤務終了後、継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回らないものとする。
【例外】
ただし、自動車運転者の1週間における運行がすべて長距離貨物運送であり、かつ、一の運行における休息期間が住所地以外の場所におけるものである場合、当該1週間について2回に限り、継続8時間以上とすることができる。
休息期間のいずれかが、継続9時間を下回る場合は、一の運行終了後、継続12時間以上の休息期間を与えるものとする。
休息期間でも拘束時間でも、【原則】と【例外】が設けられています。
まずは、休息期間の原則を見てゆきます。
継続11時間以上与える努力義務を基本とする
下限は9時間
努力義務を基本としつつ、下限時間も定めるという、やや独特な構成になっています。
継続11時間以上の休息期間が基本とされているのは、睡眠時間の確保や疲労回復を重視する考え方によるものです。これは、11時間以上の勤務間インターバル(=休息期間)が推奨されていること、EU諸国においても11時間の勤務間インターバルが基本とされていること、こうした考え方も参考にされているものと思われます。
制度上の下限は9時間とされていますので、まずはこの下限を確実に守りつつ、できる限り11時間以上の休息期間を確保していくことが大切になります。
宿泊を伴う長距離運送の場合の例外です。前述のように考え方は拘束時間の項と同じです。
上記の拘束時間の項と同様にQ&A集の抜粋についてのリンクは以下になります。ご参考になればと思います。
村上直己社会保険労務士事務所の
村上直己です。
最適な解決策を考えてまいりましょう。
1日の拘束時間や休息期間の管理は、1か月の拘束時間の管理と同様に、改正前よりも確認事項が増え、実務上の対応も複雑になっています。
特に、宿泊を伴う長距離貨物運送に該当する場合には、例外的な取扱いを踏まえた判断が必要となるため、現場での管理に悩まれる事業者様も少なくありません。
「自社ではどのように管理すればよいのか」「この運用で問題ないのか」といった不安や疑問がございましたら、早めの確認が安心につながります。
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