
トラック・バス・タクシー運送業の労務管理、就業規則は熊本の社労士
社会保険労務士村上直己事務所
〒861-8039 熊本県熊本市東区長嶺南3-3-33
受付時間
2日を平均した1日当たりの運転時間は、9時間以内。
2日平均1日当たりの運転時間については、
【原則】
4週間を平均した1週間当たりの運転時間は、40時間以内。
【例外】
貸切バス等乗務者(※)については、労使協定により52週間のうち16週間まで、52週間の運転時間が2,080時間を超えない範囲内において、 4 週間を平均した 1 週間当たりの運転時間を44時間まで延長が可能。
4週間を平均した1週間当たりの運転時間は、40時間以内とされています。これは、条文に記載されているとおりです。
運転時間管理の考え方自体は従前とおりです。
「運転時間延長の労使協定」を締結した場合には、52週のうち16週までについて、52週の総運転時間を2,080時間以内としたうえで、4週間を平均した1週間当たりの運転時間を44時間まで延長できる取扱いとなっています。
もっとも、その対象となる運転者については、「1か月または4週間平均1週間の拘束時間」の管理と同様に、貸切バス等乗務者、すなわち、路線バスのみの営業所に所属する運転者も含まれることになります。
拘束時間のページでもご紹介しておりますが、重要な点ですので、ここでも改めてご説明いたします。
貸切バスを運行する営業所において運転の業務に従事する者、乗合バスに乗務する者(一時的な需要に応じて追加的に自動車の運行を行う営業所において運転の業務に従事する者に限る。)、高速バスに乗務する者及び貸切バスに乗務する者(以下「貸切バス等乗務者」という。)
要するに、以前は、路線バスのみの営業所については、そもそも労使協定による拘束時間延長及び運転時間延長の対象外とされていました。
これに対し、現在では、路線バスのみの営業所であっても、一定の場合には拘束時間延長・運転時間延長の対象となり得ることになります。
もっとも、路線バスのみの営業所については、「一時的な需要に応じて追加的に自動車の運行を行う営業所において運転業務に従事する者に限る」とされており、対象はかなり限定されています。
これは、各種イベント等に伴う臨時便、たとえばコンサート、野球・サッカーなどの試合、花火大会等に対応する運行が想定されているものと思われます。
そのため、通常の路線バス運行全般が直ちに対象となるわけではありません。
また、路線バスのみの営業所において拘束時間延長または運転時間延長を行う場合であっても、当然ながら、拘束時間延長または運転時間延長に関する労使協定の締結が必要となります。
運転時間延長の労使協定については、記載例のリンクを下に掲載しておりますので、必要に応じてご参照ください。
なお、拘束時間については1か月単位での管理ができることになっていますが、運転時間については、1か月単位で管理する仕組みは設けられていません。「4週平均1週間及び52週」のみでの管理となっています。この点は注意が必要です。
【原則】
【例外】
連続運転時間と運転の中断は、以下のとおりです。
連続運転時間や運転の中断に関する考え方に加え、新たに「軽微な移動」という考え方が取り入れられています。
これは、たとえば消防車や救急車などの緊急車両を通行させるため、あるいは交通渋滞を避けるために、運転の中断として停車している状態からバスを少し移動させた場合であっても、一定の範囲であれば「軽微な移動」として取り扱う、という考え方です。
従前は、10分未満で、わずかでもバスを動かすと運転の中断に当たらないのではないか、という問題が生じやすい面がありました。
そこで、「軽微な移動」の取扱いは、そのような場面に一定の柔軟性を持たせるためのものといえます。
特に、街中の運行が多い路線バスでは、こうした考え方が問題となる場面も比較的多いのではないかと思われます。
「軽微な移動」の例のPDFファイルのリンクを下に貼っております。
上のPDFファイルの例について、改正前(「現行」の欄)と改正後(「見直し後」の欄)を左から順に比較してみます。
以上を改正前と改正後でそれぞれ累計すると、次のようになります。
改正前では、2時間+6分+1時間30分+10分で合計226分、すなわち3時間46分の連続運転時間となります。したがって、この時点で4時間まで残り14分しかありません。しかも、運転の中断として評価できるのは12分+15分の合計27分にとどまり、必要な30分に達していません。
これに対し、改正後では、運転の中断そのものの合計時間は改正前と同じく27分です。もっとも、途中の「軽微な移動」は連続運転時間から除かれるため、その分、連続運転時間にはなお30分の余裕があることになります。
軽微な移動については、距離や場所について特段の制限は設けられていません。
もっとも、軽微な移動を行った場合には、その内容を適切に記録しておくことが重要です。
具体的には、
といった点を、運転日報に記録する必要があります。
実務上は、こうした取扱いについて、運転者の方々へあらかじめ十分に周知しておきたいところです。
「軽微な移動の考え方について(バス)」のPDFファイル下部の「考え方」にも記載がありますが、軽微な移動については、次のような点に注意が必要です。
このように、軽微な移動は一定の柔軟性を認めるものではありますが、適用範囲や取扱いを正しく理解しておく必要があります。
村上直己社会保険労務士事務所の
村上直己です。
最適な解決策を考えてまいりましょう。
新たに「軽微な移動」の考え方が導入されています。
運転の中断に一定の柔軟性が持たせられたことは、実務上、よい面もあるかと思います。
その一方で、実際の管理や記録の方法については、かえって悩ましく感じられる場面もあるのではないでしょうか。
もっとも、特に貸切バスでは、このような場面に頻繁に遭遇するわけではないかもしれません。
ただ、いざ該当する場面が生じたときに備えて、あらかじめ考え方を整理し、事業場内で共有しておくことは大切です。
どのように管理していくべきか、また、どのように運転者へ周知していくべきか、お悩みが生じることもあるかと思います。
当事務所では、こうした実務上のご相談にも対応しております。
ご不明な点やさらに詳しい内容をご希望の場合は、どうぞお電話またはお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。
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